2009沖縄伝統空手道世界大会レポート

8月14日(金)~16日(日)の3日間、沖縄県立武道館(沖縄県那覇市奥武山町)で「2009沖縄伝統空手道世界大会」が開催されました。東京深川道場からは、新垣昭善先生以下、桑名信介2段、中川一馬2段、古村賢司2級、伊藤麻衣子3級、関根秀人4級の6名が参加し、「交流演武大会」「競技会」「流派・会派セミナー」に出場しました。このメンバーのほか、中川2段の甥っ子である伊東生成くんも一緒に見学しました。また、新垣先生は大会期間中に琉球古武道保存振興会の沖縄総本部にて、4段の昇段審査を受けました。

8月12日(水)琉球古武道総本部

8月13日(木)

午前中は新垣先生、桑名、伊藤、関根の4名で北谷にある沖空会研修会館へ行き、空手と古武道を練習。午後は沖縄県立武道館で大会のエントリーを済ませました。夜は前日と同じ中学校で再び古武道の練習。演武大会前日であるため、入退場を含めた予行練習を行いました。演武のメンバーにはインド人、南アフリカ人など世界各国から多彩な顔触れが集まりました。


8月14日(金) 開会式・交流演武大会

午前12時過ぎにメンバー全員が県立武道館前に集合。館内の控室に入って、空手道着に着替えました。そして緊張の中、午後2時過ぎに演武プログラムがスタート。演武参加者でごった返す中、会場までの廊下を少しずつ前進しながら出番を待ちました。最初の出番は新垣先生、桑名、古村、関根が参加する琉球古武道保存振興会の演武。順番が来ると会場入り口から振興会の各メンバーが駆け足で所定の立ち位置に並びました。赤嶺会長の号令に従って、練習通り、「前里の鉄甲」「佐久川の棍(小)」を披露。統率のとれた演武が終わった時、会場からは大きな拍手が起きました。メンバーは入場と同じく駆け足で会場出口から退出しました。

いったん控室に戻って上着を脱いでから、上地流系空手家による「三戦」演武の列に並びました。古武道の演武のすぐ後だったので、体から汗がとめどなく流れ出しました。あらかじめ待機していた中川2段を含め、5人の深川道場のメンバーは、他の上地流の参加者とともに入場し、演武を始めました。何百名の上地流空手家による「三戦鍛え」の光景は迫力満点で、会場中を圧倒しました。演武終了後の大きな拍手の中、上半身裸の各参加者が退場。その後再び、有段者による「十三」「三十六」の型が披露され、深川メンバーが参加した演武がすべて終了しました。控室で着替えをしてから会場の客席に腰を下ろし、他流派の演武を見学。緊張の連続だった大会初日が終わりました。


8月15日(土)

競技会が行われた大会二日目は、午前8時過ぎに集合。東京深川道場からは新垣先生、桑名2段の2名が「成人男子型」に出場し、他のメンバーは観客席で応援しました。新垣先生は「十三」と「三十六」を駆使してベスト16まで勝ち上がりました。上地流系の空手家で勝ち上がった選手は少なく、新垣先生が勝つたびに他の上地流の空手家も応援しているようでした。また隣の客席で、上地流を習っているとおぼしき子どもに対してその母親が、新垣先生の試合を見ながら、「他の流派に比べて短い型の上地流でも勝ち上がれるんだから、あなたも頑張って練習しなさい」と話している様子が印象的でした。

競技会の後には、ラグナガーデンホテル(沖縄県宜野湾市)の中華レストラン「壺中天」で、沖空会の稲田弘先生、高宮城繁先生、比嘉敏雄先生、新垣隆先生が懇親会を催してくださいました。宴会の途中からは、北谷道場の松島良治先生や、競技会の「成年女子型」で見事5位に入賞した友利和代2段も駆けつけてくださり、大いに盛り上がりました。


8月13日(木)

午前中は新垣先生、桑名、伊藤、関根の4名で北谷にある沖空会研修会館へ行き、空手と古武道を練習。午後は沖縄県立武道館で大会のエントリーを済ませました。夜は前日と同じ中学校で再び古武道の練習。演武大会前日であるため、入退場を含めた予行練習を行いました。演武のメンバーにはインド人、南アフリカ人など世界各国から多彩な顔触れが集まりました。


8月14日(金) 開会式・交流演武大会

午前12時過ぎにメンバー全員が県立武道館前に集合。館内の控室に入って、空手道着に着替えました。そして緊張の中、午後2時過ぎに演武プログラムがスタート。演武参加者でごった返す中、会場までの廊下を少しずつ前進しながら出番を待ちました。最初の出番は新垣先生、桑名、古村、関根が参加する琉球古武道保存振興会の演武。順番が来ると会場入り口から振興会の各メンバーが駆け足で所定の立ち位置に並びました。赤嶺会長の号令に従って、練習通り、「前里の鉄甲」「佐久川の棍(小)」を披露。統率のとれた演武が終わった時、会場からは大きな拍手が起きました。メンバーは入場と同じく駆け足で会場出口から退出しました。

いったん控室に戻って上着を脱いでから、上地流系空手家による「三戦」演武の列に並びました。古武道の演武のすぐ後だったので、体から汗がとめどなく流れ出しました。あらかじめ待機していた中川2段を含め、5人の深川道場のメンバーは、他の上地流の参加者とともに入場し、演武を始めました。何百名の上地流空手家による「三戦鍛え」の光景は迫力満点で、会場中を圧倒しました。演武終了後の大きな拍手の中、上半身裸の各参加者が退場。その後再び、有段者による「十三」「三十六」の型が披露され、深川メンバーが参加した演武がすべて終了しました。控室で着替えをしてから会場の客席に腰を下ろし、他流派の演武を見学。緊張の連続だった大会初日が終わりました。


8月15日(土)

競技会が行われた大会二日目は、午前8時過ぎに集合。東京深川道場からは新垣先生、桑名2段の2名が「成人男子型」に出場し、他のメンバーは観客席で応援しました。新垣先生は「十三」と「三十六」を駆使してベスト16まで勝ち上がりました。上地流系の空手家で勝ち上がった選手は少なく、新垣先生が勝つたびに他の上地流の空手家も応援しているようでした。また隣の客席で、上地流を習っているとおぼしき子どもに対してその母親が、新垣先生の試合を見ながら、「他の流派に比べて短い型の上地流でも勝ち上がれるんだから、あなたも頑張って練習しなさい」と話している様子が印象的でした。

競技会の後には、ラグナガーデンホテル(沖縄県宜野湾市)の中華レストラン「壺中天」で、沖空会の稲田弘先生、高宮城繁先生、比嘉敏雄先生、新垣隆先生が懇親会を催してくださいました。宴会の途中からは、北谷道場の松島良治先生や、競技会の「成年女子型」で見事5位に入賞した友利和代2段も駆けつけてくださり、大いに盛り上がりました。

8月16日(日)


各流派・会派セミナー  交流会

大会最終日の日曜日は、空手や古武道のセミナーが開催されました。午前中は「無形文化財保持者による特別セミナー」で、東京深川道場の全メンバーは友寄隆宏先生の上地流セミナーに参加しました。補助運動から三戦鍛え、そして十三や三十六などの型を友寄先生はじめ、多くの先生方が熱心に指導しました。沖縄にいる高段者の先生が直接指導してくださる機会はめったにないので、参加者はみな、真剣な表情で練習しました。午後からは、各流派・会派によるセミナーで、東京深川道場のメンバーは剛柔流や他の上地流会派など、自分が気に入ったセミナーを選んで受講しました。また、セミナー終了後の夜は、北谷で上地流系空手連合会の先生方が懇親会を開いてくださいました。各先生方に昔の上地流の練習風景や先生自身の武勇伝などを教えてもらい、とても楽しい時間を過ごしました。


沖縄空手道協会セミナー


琉球古武道保存振興会セミナー


上地流系連合会会長伊禮正樹先生と理事長金城武先生。


8月17日(月) 琉球古武道保存振興会懇親会

この日、新垣先生は琉球古武道保存振興会の総本部で4段の昇段審査を受け、見事、昇段を果たしました。また夜には、保存振興会会員による盛大な懇親パーティーが行われました。沖空会からは、与那嶺幸助先生、新垣隆先生のほか、深川道場から新垣先生、古村、関根の3名、また、鶴見道場から桐井久仁さん、調康孝さんも参加しました。各道場によるスピーチではアメリカ、ロシア、アルゼンチン、インド、フィリピン、南アフリカなど世界各国の道場主がそれぞれの国のスタイルであいさつし、大いに盛り上がりました。国は違えども同じ琉球古武道を学ぶ者同士、お酒を酌み交わしながら交流を深めた一夜でした。


8月18日(火)

最終稽古は沖縄空手道協会研修会館  午前中、新垣先生、古村、関根の3名にアルゼンチンから来たカピーさん(本名はホセ・トーマス・ラミレスさん)を加えて、研修会館でこの夏最後の集合練習をしました。この日も北谷は晴天。特に道場内は、大型扇風機を回しているにかかわらず蒸し風呂のような熱さで、汗だくになりながら4名は自分の型に磨きをかけました。練習後にカピーさんと再会を誓イ合ってから、深川メンバーは、それぞれの帰路に着きました。


長いようで短く、その分充実していた「2009年夏の沖縄」が終わりました。(了)

古村賢司